2学期制が広がっています
本年4月より、あわら市の小中学校が2学期(前期・後期)制へ移行しました。
全国的にも2学期制が広がりつつあり、福井県内でも福井市・敦賀市が既に実施しています。読売新聞(2010年4月14日)によると、文部科学省の調査では2009年度、2学期制を実施している公立小21.8%(4688校)、公立中23%(2284校)あり、2004年度の9.4%、10.4%からそれぞれ倍増しています。
それでは、2学期制がどういうもので、どのようなメリット、デメリットがあるか考えていきましょう。
1.2学期制とは
1年間の教育および学校行事を、これまでのように3学期に分けず、前期と後期に分けるもので、10月中旬がその境目になります。下図にて3学期制と2学期制の学校行事・試験のスケジュールの違いを確認して下さい。
- 定期テスト(中間、期末)が、年間5回から4回になります。
- 通知表渡しが、3回から2回になります。
- 長期休暇が3回(夏季・冬季・学年末)から4回(夏季・秋季・冬季・学年末)になります。
2.2学期制になる理由
- 1番の理由は、授業時間の確保です。始業式・終業式が減る、テストが減る、長期休業前日まで十分授業時間がとれるといった事情により、年間15時間~30時間の授業時間増が見込めるそうです。授業時間が増えることにより、指導の充実と基礎・基本の定着が進み、落ち着いた学習ができます。
学習指導要領の完全実施により来春から使われる新しい小学校教科書では算数と理科で現行と比べて平均ページ数が30%以上も増えています。少しでも授業時間を確保したいという学校側現場サイドの意向が大きな理由であると言えます。
- その他の理由として、長期的な視点で指導、評価ができるようになるからです。2学期制により各学期の授業日数が約100日となります。長い期間を見通した教科の勉強ができるようになり、また新しい総合的な学力(学ぶ意欲、思考力、判断力、表現力、知識・技能)の育成には長い学習期間が必要と考えられています。
夏季・冬季休業期間中に4月~7月と10月~12月の間に於ける学習結果について評価することができ、9月・3月の評価業務がゆとりを持って行うことが出来ます。評価業務のなくなった
7月と12月に余裕ができ、長期休業前の児童・生徒への個別指導を行うことができるようになります。
総じて、きめ細やかな行き届いた評価・指導を行うためと言えます。
3.メリット・デメリットは
①メリット
- 上記の理由と重なりますが、授業時間が多くとれるようになり、日程的にゆとりが生まれます。
- 各学期が100日程の長い授業日になるので、年間を見通した学校行事や児童・生徒会活動を計画することが可能になります。
- 長期休業前の時期もテストや学校行事がないため、落ち着いた学習活動に取り組ませることができます。
- 長期休業が学期の途中に位置付くことで、休み前に学校生活を振り返り、休業中の目標を考えたり、学習計画を立てたりすることで有意義な長期休業にできます。
②デメリット
- 1回の定期考査での試験範囲が広くなります。
- 評価の機会が2回(9月、3月)に減ってしまうことで、家庭内での勉強に対する意識レベルが低下することが考えられます。
- 3学期制の時から実施されている学校行事の見直しや検討をしなければなりません。また、そのことを児童・生徒・保護者や職員から理解を得るのが難しいと思われます。
4.今後の課題
一番の課題としては、定期考査の回数・評価の機会が減ることによる児童・生徒の勉強に対するモチベーションを下げないようにすること。そして、上記の回数が減ることに対する保護者の不安の解消と保護者の理解を得ることが2学期制が広がっていくための課題であると言えます。「通知表の回数が減ると子供の成績が把握しにくい」といった保護者らの声を受け、3学期制に戻したケースもあるようですが、新指導要領完全実施を前に「1時間でも授業時間を生み出したい」という現場の声をもとに今後も増加傾向が続いていくと見られます。
福井県家庭教師協会でも2学期制に会わせた学習計画にもしっかり対応していきます。ご不明な点、相談したい点があれば、何なりとお近くの事務局までお問い合わせ下さい。