平成22年度公立高校入試分析


平成22年度・受験倍率ベスト10
学校名 学科名 倍率
呉商業 情報処理 2.23
呉商業 商業 2.00
呉商業 会計 2.00
広島市立舟入 普通・国際コミュニケーション 1.95
広島工業 電気 1.93
広島皆実 衛生看護 1.90
広島商業 商業 1.87
広島市立広島商業 みらい商業 1.79
広島市立広島工業 環境設備 1.70
呉市立呉 総合学科 1.70

市内6校・平成20年度~22年度の受験倍率推移
学校名 学科名 倍率
H22 H21 H20
広島国泰寺 普通・普通 1.45 1.34 1.51
  普通・理数 1.13 1.15 1.18
広島市立基町 普通・普通 1.11 1.22 1.24
  普通・創造表現 1.30 0.90 1.45
広島市立舟入 普通・普通 1.15 1.24 1.17
  普通・国際コミュニケーション 1.95 0.85 1.40
広島井口 普通 1.18 1.38 1.20
広島観音 総合学科 1.67 1.45 1.88
広島皆実 普通 1.39 1.48 1.32
  衛星看護 1.90 1.70 1.50
  体育 1.00 1.00 1.00

 前年度の受験倍率を参考に志望校を決定するという傾向が、今年度も見られました。前年度倍率が高い高校は翌年敬遠され、逆に倍率が低い高校は翌年持ち直すということが多く、受験生は倍率に敏感に反応するということが言えそうです。
 しかし、そういった不確定な要素だけで志望校を決めるのではなく、自分の学力と志望校のレベルをしっかりと判断して出願することが賢明です。特に広島県の場合、内申点が合否判定のほぼ半分を占めますので、その状況によっても志望校は大きく左右されます。
 そして当然、それぞれの状況や志望校によって、入試へ向けて必要な対策が変わってきます。例えば内申点がボーダーに足りない状況での出願であれば、逆転を狙い各科目で高得点を目指す必要があります。特に国公立大学への進学に力を入れている進学校では、定員の一部においては当日の入試の点数を重視しますので、入試での点数が合否に大きく影響することもあります。
 そのため、自分自身の得意・不得意を踏まえた上で、志望校に合格するためにはどの科目でどれぐらいの点数をとる必要があるのか、という戦略が重要となります。ここでは、今年度を含めて選抜Ⅱのこれまでの傾向をまとめていますので、入試対策の参考にしていただきたいと思います。

数学

 ここ数年、数学は難化傾向が続いていますが、今年度も同様、またはそれ以上に、難易度が上がったものになりました。得点すべき問題とそうでないものとの見極めが大切です。(1)数・式では、方程式、平方根など各学年で学習する計算問題が満遍なく出されました。(2)関数では、1次関数・2次関数のいずれもが出題され、大問では2次関数が問われました。今年も含めて、近年目立つのは、関数と図形を絡めた形式の問題です。(3)図形では、三角形の合同に関する証明問題、これも近年よくあるものですが、平行線や円の性質に関する知識を総合的に使うものでした。(4)確率については、円柱の体積と絡めた問題が出されました。確実に数え上げる練習、整理して考える力が求められているように思われます。
 特に前半の問題は教科書レベルの基本問題ですので、計算練習には力を入れて確実に得点することを目指しましょう。

社会

 例年通り、大問で4題、地理・歴史・公民・総合分野から各一題ずつの出題でした。
 地理では例年通り、時差や各地域での「気温・降水量」、「貿易と産業」に関する表などを読解する問題で、短文説明は地球の平均気温に関するものでした。歴史では日本の経済にかかわる、奈良時代から昭和時代までの範囲からの出題となり、農地改革を説明させる問題がありました。公民では、地方自治の仕組みや財政について問うもので、短文説明は、地方交付税交付金について説明させるものでした。そして総合問題では、経済や環境問題について幅広く問うものが出題され、牛肉の自給率が低下している理由を述べさせる問題が出ました。
 今年は、短文説明の問題が去年より1題多い5題でした。配点も高いので、自分の言葉で簡潔に説明できるよう練習しておきましょう。

英語

 例年通り、リスニング、対話文、長文の3題の大問による構成で、内容にも大きな変化は見られませんでした。
 リスニングでは、先生と生徒による対話を聞き取らせるものでした。そして今年も、受験者自身に関する質問が英語で出されました。would like to~を使うものであったため、戸惑った受験生が多かったかもしれません。対話文では、英文を作ったり、英語による質問に英語で答えたりする問題が定番です。特に、人称や時制に注意して英文を作る必要があります。長文では対話文同様、内容理解を問う問題が中心で、英語で答えるものも日本語で答えるものもあります。
 英文を書かせる問題が多いため、単語や文法をしっかりとマスターし、英作文の練習をしておきましょう。また、公立高校としては長い長文が出ていますので、たくさんの長文にあたり、正確な読解力を養う必要があります。

国語

 例年、大問3題で出題され、文学的文章(小説・随筆)、論理的文章(論説文)、古文となっています。各大問における小問数は例年4~8問からなり、記述式が多いことが特徴です。記述式は字数制限をして答える問題が必ず出題されています。
 いわゆる難問・奇問の類はなく五教科の中でも平均点は高めで、今年度は前年度に比べてやや難易度が上がりましたが、大きな上昇ではないと思われます。以下のことに留意して学習しましょう。
 まず漢字は、小学校5・6年生程度のものが出題されるので確実に解けるようにしておきましょう。記述問題のほとんどにおいて、本文中に答えが書いてありますので、まずはその場所を見つけ、設問の形式や字数に合わせ文章をまとめて答える練習をしておきましょう。そして歴史的仮名遣いを現代仮名遣いに直す問題は、毎年出題されているので、慣れておくことと、漢文の書き下し文は年によって出題されることがあるので、返り点等、読み方の練習を行いましょう。(今年度出題されました)

理科

 大問3題で出題され、大問1は物理・化学分野、大問2は地学・生物分野、大問3は環境問題などの小問集合となっています。選択問題は減少傾向にあり、計算・化学反応式・用語・単文・グラフ化・図示などの記述問題が増えています。実験・観察・表・グラフをもとにした基本的な学習内容の出題で、難問はありませんが、広範囲から出題されています。また今年度入試では、新学習指導要領・移行措置に関して、「仕事とエネルギー」、「水溶液とイオン」が出題されました。
 各分野とも、図やグラフを基にした問題、理由や現象の説明を記述する問題が出題されます。単なる丸暗記や中途半端な理解では対応できませんので、実験・観察の方法や結果、そして考察を整理し、グラフ・図表の表し方・読み取り方も演習しておきましょう。