皆さんは学校で授業を受けている時や、自宅で勉強している時に「今、自分の感覚で何を用いているのか?」を意識したことがありますか?いきなり問われてもピンとこないでしょうし、意識したことがないという意見がほとんどだと思われます。今回はちょっと意識を変えて「五感を上手く使って勉強に臨む」ことでより効率が良くなったり、テストの解答作成が上手になったりするコツをお伝えしたいと思います。
まず、人間が生まれながらに持っている感覚のなかで代表的なものを「五感」と言い、目で見る・観ることで感じる「視覚」、耳で聞く・聴くことで感じる「聴覚」、鼻で嗅ぐことで感じる「嗅覚」、舌で味わうことで感じる「味覚」、手などで触ることで感じる「触覚」が挙げられます。
この中で、良く勉強に用いられる感覚としては「視覚」と「聴覚」だと思われますが、近年特に「視覚」に頼り過ぎている生徒さんが多いように感じます。特に多く見られるのが、手を全く動かさず凝視する事で理解しよう、覚えようとする、言わば「静的視覚」と言える勉強法やテスト解法を用いる生徒さんです。以下にどのような特徴があるのかを上げていきたいと思います。
我々、KATEKYOグループではご入会いただく際に、その生徒さんが「どのような状況であるのか?どこまで理解できていて、引っかかっている原因はどこなのか?」という、具体的な状況把握を大変重視しており、その細かな状況把握に最も有効なツールは「生徒さん自身が受けたテストの問題用紙・解答用紙」であると考えています。テストの点数だけをお伺いしても、具体的な把握は困難です。
先述した「静的視覚」を用いる生徒さんの最も特徴的な事例として、「テストの問題用紙が非常に綺麗で、全く書き込みがなされていない」と言うことが挙げられます。
実際に教育相談と呼ばれる話し合いの中で生徒さんに聞くと、教科書や参考書をジッと眺めている時間が非常に長く、手を動かして書いて覚える、言わば「動的視覚」を用いた勉強に苦手意識を持っていたり、自分の声で実際に声に出して音読し、その声を耳で聴くという「聴覚」を利用した勉強が苦手、若しくは、恥ずかしいと思っておられたりするケースが非常に多く見られます。
その結果、特に国語や英語の長文などを読む際に「どこまで読んだか分からなくなった。」「今だれが話しているのかが分からない。」「自分がどの答えを選んだのか、何を書いたのか自信がない。」と言ったマイナス面が生じ、苦手意識につながっていきます。
赤ちゃんや幼児が言葉を覚える際に、文字を見て覚えると言うことはあり得ません。母親や家族の声を耳と言う感覚器官から取り入れ、そのルールを理解していくことで言葉を覚え、使用できるように成長していきます。
何かを理解する、覚えるプロセスとして「自分の最も良い声で音読し、聴くことで聴覚も使う(静的視覚・聴覚)」→「手を動かしながら、発声し、耳で聴く(動的視覚・聴覚)」と言うように、視覚・聴覚をうまく融合するように意識する事で、非常に効率が良くなります。
さらに、普段から手を動かして学習する習慣が身に付いてくると、問題用紙に上手な書き込みができるようになり、「視覚」をより効率的に用いることが可能になって参ります。
例えば、現代文では登場人物をサッと丸で囲む癖が付き、誰がしている動作なのかを読み間違えることがなくなってきたり、大事な個所の横に線を引けるようになることで解答する際にすぐにそこへ目がいき、何度も読み返すことがなくなり時間短縮と正確性に繋がったりするといった具合です。数学の文章題などでも同様に与えられた数字、条件を囲ったり線を引いたりすることで見逃す確率が下がり、確実性を増していきます。
また、普段からの音読が習慣化してくると、問題を読む際に「心の中で」音読が出来るようになってきます。常に、心の中で音読し、手を動かし、上手な書き込みをすることで、「間違いの少ない、見直しのしやすい問題用紙・解答用紙」を作成する能力が身に付き、点数アップにつながっていきます。
視覚、聴覚と比較すると、嗅覚・味覚・触覚はなかなか勉強には役に立たなさそうな気がしますが、教科書やテストと言った文面上の知識としてだけではなく、実生活でも使える「確固たる記憶」として深く理解する際に強い力を発揮すると考えられます。
理科の実験を例にあげるとわかりやすいですが「アンモニアのような刺激臭」と書いてある文字よりも、実際にアンモニアの臭いを嗅いだ経験の方がより具体的に深く理解できるのは当然ですし、ビーカーやフラスコ、花崗岩や玄武岩も写真ではなく実物を見て触った方がその本質を深く理解できます。
また、非常においしいマグロなどを食べて感激した際に「大間のマグロ」が何県で採れたのか、インド洋ってどこなのか、中国の食品が本当に多いなぁといった教科書の知識と実生活の知識が有機的に絡んでいることを体感することもできます。
五感として使えるものは何でも利用して、深く、楽しい学習習慣を身につけることを強くお勧めします。
我々KATEKYOグループの完全個別指導は、言葉のキャッチボールで指導が進みます。
生徒が質問する(声を発する)→先生が説明する(耳で聴く)→もう一度生徒に口で説明させる→問題を解かせる(手を動かす)と言う流れの中で、「ただ問題を解くだけ」「ただ説明を聞くだけ」といった一方通行の授業ではなく、お互いの意識、感覚を交錯させながら授業が進みます。
また、上手な線の引き方、人物の囲み方、途中計算式の書き方と言った、視覚を上手に用いるための問題用紙作成方法も伝えて参りますし、実体験をしたかのような具体的な例え話を用いて説明する事で、生徒の興味を湧かせていきます。
言わば、五感をフルに使った指導と言えるかもしれませんね。